おやじさんと話し終わった後、病室に戻った。



空は少し落ち着いている。



呼吸も一定の速さで息をしている。



空の隣に座った。


この短時間でほんの少し細くなったような気がする。


元々細かった腕もさらに細くなっているように見える。





自然と潤んでくる自分の目。


こんなにも弱々しくなっている彼女を見るのは正直辛かった。




おやじさんもおばさんも先生に呼ばれ、席をはずしている。


今は空と俺の二人っきり。



俺は空の手を握った。



強く、強く。


本当は抱きしめたい。


そんな気持ちを押し殺して手を握り続ける。