「なんでもなくないだろ?」 なんでこんなときに優しくするのさ。 彼女が見てるから? そんなにそのキャラ守りたい? 彼女に素の自分見せたくないの? ……でもさ、それってさ、私のことは何も思ってないっていうことの裏返しなんだよ。 「さっき、乃亜ちゃんに話してたんだけどさ、乃亜ちゃんってなんかハムスターに似てるよね〜?」 「は?」 あ……今の『は?』は素の孝ちゃんだ。 思わず顔を上げて孝ちゃんを見ると、いつもの不機嫌さ満開の顔をして彼女を見ていた。 「コイツはハムスターなんかじゃないよ」