だって、キスしたって言ったら、孝ちゃん絶対ビックリするじゃん。 そんで絶対謝るでしょ? 忘れてくれって言いたげにごめんって謝るんだ、きっと。 そんなことされたら……やっぱり嫌だもん。 あぁ、やっぱり孝ちゃんは私のこと何にも思ってなかったんだなって実感したくないんだもん。 お願いだからもうちょっと夢を見させて。 「本っ当に何もなかったんだな?」 「うん」 何もなかったんだ。 そう。何もなかった。 何も……。