ある日…。

「ねぇ、未希ぃ~」

「愛、どうしたの?」

「コレさぁ、優クンに渡してくれない?」

「えっ、なっ、何これっ!?」

「ぜっ、絶対開けちゃダメだからねっ!!!」

愛が渡したのは手紙。

ハートのシールが貼ってあった。

ラブレター。


(まぁ、渡すしかないか。)

「あ、優~。」

「未希、どうしたの?」

「コレ…。あの…。」

「えっ、マジで???」

急に優の顔が赤くなった。

「コレ…、だから、うちの親ゆ…。」

「オレも!未希が好きだ!!!」

「えっ、だから、その…。コレは、親友の愛からの手紙…。」

「え…。」

どうすればいいのか、何を言ったらいいのか分からなかった。

「でも、オレ本気だから!じゃっ!」


愛からの手紙は、渡せないまま終わった。