「奈由~?ごはんだよ~」
下から、あたしを呼ぶお姉ちゃんの声が聞こえる。
両親とも共働きで、夜遅くに帰ってくる。
だから夜ご飯は、お姉ちゃんが作ってくれる。
お姉ちゃんの作るご飯は、
世界一だと思う。
すっごく、おいしい。
いつもなら
上機嫌で、
「ごはん~っ♪」
と階段を駆け下りるあたし。
でも
今はそんな大好きな
お姉ちゃんのご飯が食べれる合図でさえも
聞きたくないと思ってしまう。
――お姉ちゃんの声だから。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…