ただすきだから・・



すっ、と今まで握っていた手がはなされた。


手・・・離しちゃうんだ。


あたしは俯いた。




キーンコーンカーンコーン


チャイムの音がする。きっと1時間目だろうな、と思った。 このままずっといる、ってわけにも行かないだろうし、途中からで怒られるかもだけど、丸々サボるよりかは多少マシになるかも・・・と思い、あたしは秋人に声をかけた。



「・・・1時間目はじまっちゃったし・・・教室、戻ろっか」


「・・・」


黙ったままの秋人に背を向けて、教室を出ようとしたとき、腕をつかまれた。


ここには、あたしと秋人しかいない。

だから、これは秋人。


でも、どうして? さっき離したじゃん。 なんでまた、握るの?



「あき・・・と? どうしたの」



何が、したいの?