「でも、あたしだって、手伝いたかった」 「だから、来たんだろ?実は、まだやり残したことがあるんだ」 リヒターは、ノインの手を取って、玄関の方へ向かった。 ノインは、自分がドキドキしているのがわかって、不安だった。 ベリルに感じていたのは、濃ゆく、慕う気持ちだった。 でも、これって・・・ 外へ出ると、倉庫の方へ向き直った。 「あれが、まだだ。 仲間にも、そこだけは、オレが直接やりたいからと、手を着けずにいてもらっている。 でも、もう時間がない。 とっくにその仲間は引き上げているんだ」