「うん。でも、オレはそこにいた、九番目の子供のことが気になっていたんだ。
唯一の女の子で・・・かわいい子だった。
だから、まだここにとどまってるなら助け出したいと思っていた
。だから、情報員になって、ここに戻って来たんだ」
九番目の子…?
9は、ノイン。
つまりノインのことだ。
ドライはリヒターになって、自分のことを、助け出そうとしてくれていたのだ。
「ここに来れば、思い出したくないことも思い出す。
だから、ノインを、施設の嫌な部分には踏み入れさせたくなかったんだ。
ベリルには、オレと共犯になってほしくなかったから、眠ってもらった。
あの人は、理由は知らない。
ただ、オレを信じて、大人しく注射を打たれてくれた」

