「久しぶりだな」
見上げると、いつぞや倉庫でお会いした、軽薄な若者風、拷問担当だった。
ノインの額に近距離で狙いを定めた銃を、構えている。
「そうだったかしら」
男はニンマリとほほ笑んでいた。
撃たれるな。
ノインは思った。
逃げようがない。
何より、その気力が、今は何よりかけていた。
まあ、拷問されるよりはマシか。
男の腕が、見るからに悪そうなので、ジタバタして、こんな近くにも関わらず、狙いを外されたら、帰って苦しむ羽目になる。
そう思って、大人しくする。
目を閉じて、考えるのを、やめる。
一瞬後は、闇が訪れるだけ。
と、
「やっぱり殺すには惜しいんだよな」

