「全てが終わる時間はもうすぐだ」 ノインははじけるように立ち上がった。 窓の外を見る。 ノインが寝起きしていた街から出ていないことがわかった。 ノインは、走り出した。 ビルの階段を降り、街を駆け抜ける。 けれど、走って施設まで向かうのは無理だった。 途中で世話になっている会社へ寄ってみた。 ノインは急病で休んだことになっていた。 「もう治りました。今日は荷物が多いので手伝いに行きます」 そうして、車を借りて、飛ばした。 街から少し離れた場所に、施設はある。