【コラボ】碧きコ惑のミューゼ~黄昏の彼方~


「父親?」

「いくら訓練された人間でも、そういう慕情は消せないものだろう?」

ベリルは、ゆっくりと、やさしく微笑んだ。

恋愛観感情がない。

じゃあ、心自体が希薄なのかもしれない。

もしかしたら、やさしさも、あいまい?

そう思えるのに、そのほほ笑みは、本物で、ノインの心にきっちりと染み込んできて。

ノインの瞳がじわりとうるんだ。

おまけに、背中の女神にまで、アッパーを喰らわせた。

うめき声をあげて、のけぞる女神。

それが、見えた、気がした。