「ええいっ!!!あと一回だけよっ。
ベリルを撃ったらいいだけなんだからっ!!」

それぐらいで、
昔の自分に戻るハズない。
・・・と思いたいのだ。
せっかく銃から程遠い日本を、
自分の生きる場所に選んだのに、
なんだって、
こんなことになったんだろう。
本当は不安で仕方がなかった。
何より
自分の理性に自信がないのかもしれない。

「それに、この男、死なないんだから。」

こっちは、自分で調べた情報だった。
と言っても、
ごく簡単に入手できたのだけれど。
これは、
かなり重要で重大な機密でありながら、
誰もが知っていることのようだった。
彼は不老不死なのだ。
ベリル・レジデントといい、
25歳ほどに見える。
夢の類のような存在なのだけれど、
ノインにはあっさりと理解できた。
自分の中にも、特殊な視覚が存在している。
だから、不老不死。
そういう人間がいても
おかしくはないと思った。

「しかし、実際は何歳なんだろう、
ベリルって。
200歳くらいだったりして。」