あっちも気づいて、こちらへ歩いてくる。 その人物は、止めた車に近づいてきた。 ゲルマン系で、ちょっといかつい目に整った顔。 その彼が、にっこりと、親しみを込めて、ノインに微笑みかけてきた。 「ベリルの友人だ」 ノインは、一瞬喋れなかった。 そのほほ笑みに、呑み込まれてしまった。 何なんだ・・あたし。・ 我に返ると、 「あたしはノイン。確かに、あなたを運ぶようにベリルに頼まれたわ。乗って」