バタンと、防音の分厚い扉を閉めた時、廊下の壁に腕組みしながら寄りかかってる村井先輩を見つけた。
眉間にシワを寄せ、ハミングしながら、指揮のイメージトレーニングをしているみたいだった。
あたしに気がつくと、
「あ?何?」
面倒くさそうに、ちらっと見る。
「すいませんでした!
失礼な態度を取って申し訳ありません」
頭を深く下げた。
スリッパを引き摺りながらあたしの前にくると、
「頭を上げてくれって、
すまん、謝るのは俺だ、
…その、良い音サンキューな」
頭をポン…と撫でて立ち去る。
「あ!!」
先輩が叫ぶ。
「え!」
「可愛いのはホント!
オトコいんのか?
いやいや、顔が良いのは得だよ、
酒が飲める年になったら、
飲みにでも行くか」
はぁ?
ニヤニヤ笑って音楽室に消えた。
何だっつうの?
はぁ?
何よ、もう!
だから、
あたし、可愛くないの!
あり得ない!
胸の中、掻き回されたみたいで、苛々しちゃう。
何度も、何度も地団駄を踏んだ。
眉間にシワを寄せ、ハミングしながら、指揮のイメージトレーニングをしているみたいだった。
あたしに気がつくと、
「あ?何?」
面倒くさそうに、ちらっと見る。
「すいませんでした!
失礼な態度を取って申し訳ありません」
頭を深く下げた。
スリッパを引き摺りながらあたしの前にくると、
「頭を上げてくれって、
すまん、謝るのは俺だ、
…その、良い音サンキューな」
頭をポン…と撫でて立ち去る。
「あ!!」
先輩が叫ぶ。
「え!」
「可愛いのはホント!
オトコいんのか?
いやいや、顔が良いのは得だよ、
酒が飲める年になったら、
飲みにでも行くか」
はぁ?
ニヤニヤ笑って音楽室に消えた。
何だっつうの?
はぁ?
何よ、もう!
だから、
あたし、可愛くないの!
あり得ない!
胸の中、掻き回されたみたいで、苛々しちゃう。
何度も、何度も地団駄を踏んだ。
