島ちゃんは、中学の時からの大親友。

小さな顔に整った目鼻立ちで綺麗な子。

2年生の春に転入してきて、すぐに意気投合した。

交換日記をしたり、同じヒトを好きになったり、勿論ケンカをしたり……、色んな事があったけど、唯一無二の親友だと思ってる。

島ちゃんもでしょう?

私の前で一生懸命に自転車をこぐ後ろ姿を見つめ、心の中で呟いた。


また、同じ吹奏楽部にも入ろうよ。


風に泳ぐ肩までの黒髪を見つめながら、後でそう言おうと考え、ペダルにのせた足に力を入れた。