____苺の季節____

「あの、先輩……」


きちんと返答したいと思ったの。あたしは鳴海しか考えられない事…、目を見て言わなきゃと思った。


「彰先輩!あの…」


すると、遮るように突然人差し指をあたしの唇に当てた。



「わかってるから、わかってるって…、お前の事、どれだけ見てきたと思う?


ごめんな~、今日の俺、どうかしてたな……、ったく、満月のせいだ!こんちくしょう!!」



先輩は空を恨めしそうに見上げた。


そして、優しい顔をして明るい月を見つめながら言ったんだ。


「杏、幸せになれよ…、んで、後悔しないように…、良い時間を過ごせるといいな…、

お前も、アイツも、アイツの母さんも……」