あたしの隣、小さな歩幅に合わせて桃ちゃんのハンドルを握る鳴海が足を止めた。
「俺さ、約束…するよ」
唐突に訳の分からない事を言うから、何も言えなかった。
「いや、いい、何でもないんだ」
夕焼け色の空に笑顔と声が溶けていくね。
何だか胸がほっこりと暖かくて、分からないのに「うん」と頷いた。
「覚えてる?この道も前は桜の花が散ってたけど、今は、ほら、向日葵が並んでる」
あたしは、一番背の低い向日葵の花びらを撫でながら言った。
「あたしも約束するね!
約束…」
「だから、何の約束?」
鳴海はいたずらっ子みたいに笑う。
「へへ…、秘密だよ、なんちゃって…、あ、今日は静かな波だね、綺麗」
あたしは、少しオレンジかがった水平線を指さした。
「よし、ちょっと寄ってくか」
土手の芝生に桃ちゃんを停め、2人で波の音に誘われる様に、砂浜を一歩、一歩、靴を埋めながら進んだ。
「俺さ、約束…するよ」
唐突に訳の分からない事を言うから、何も言えなかった。
「いや、いい、何でもないんだ」
夕焼け色の空に笑顔と声が溶けていくね。
何だか胸がほっこりと暖かくて、分からないのに「うん」と頷いた。
「覚えてる?この道も前は桜の花が散ってたけど、今は、ほら、向日葵が並んでる」
あたしは、一番背の低い向日葵の花びらを撫でながら言った。
「あたしも約束するね!
約束…」
「だから、何の約束?」
鳴海はいたずらっ子みたいに笑う。
「へへ…、秘密だよ、なんちゃって…、あ、今日は静かな波だね、綺麗」
あたしは、少しオレンジかがった水平線を指さした。
「よし、ちょっと寄ってくか」
土手の芝生に桃ちゃんを停め、2人で波の音に誘われる様に、砂浜を一歩、一歩、靴を埋めながら進んだ。
