「沙由……沙由は行きたくないだろ? お父さんとお母さんから離れたくないだろ?」 離れたくは、ない でも水無月家に行けば家は前よりももっと裕福になるし…… それに会いたくなったら会えばいいんだから―― 「大丈夫だよ!! 沙由はお姉さんだから寂しくない それに水無月家に行けるなんて滅多にない」 沙由は両親が喜んでくれると思ったのに沙由の言葉にまた泣き崩れた 結果として沙由は二度と両親や兄弟たちに会うことはなかった