「ほな、揃ったしぼちぼち行こか」 「遅れてきたお前が言うなよ」 「ええやん。ほな、れっつらご〜♪」 俺たちは3人、とりあえず隣の神奈川県を目指してペダルを漕ぎ出した。 薄暗い空色、少しだけ涼しい風、爽やかな気分。 これからどんなことになるのか…… そんな不安も少しはあったけれど、それよりもワクワクした希望に近い気持ちの方が強かった。 多分、俺たち3人とも同じ気持ちだったと思う。 顔を見ればわかるさ。 だって俺たちは目標に向かって走り出したのだから。