公園につくと既にジョーが切れ長の涼しそうな瞳を参考書に向け待っていた。 「はよっす。お前、参考書持って行くのかよ」 まだ人通りも少なく、いつもの音量の声だと近所迷惑になりそうな気がして、声を潜めてジョーの近くに自転車を止めた。 「これは参考書じゃなくて、ネットで調べた全国のバスケコートのリストだよ。 分かる範囲の住所をプリントアウト済み。これ見ながら移動すればスムーズに移動できるんじゃないかと思って」 参考書のように分厚い紙の束がバスケコートのリスト?