でかいカバンの中には水、食料、懐中電灯などの旅するのに必要だと思えるものを詰め込んだ。




「お兄ちゃん、何してんの〜?」


「げ……未帆」



未帆は3つ年下の妹だ。


こうやって勝手に部屋の扉を開けることもしばしばある。



「どこか行くの?」


「……まぁな」


「そんなに詰め込んで?」


「……まぁな」


「プールとか?」


「……まぁな」


「ジョーくんと?」


「……まぁな」


「ザキさんとも?」


「……まぁな」


「家出すんの?」


「……まぁな。あっ」




カバンから未帆に視線を変える。


シシシといたずらっ子のような笑い方をしていた。





「未帆も行っていい?」



はぁ〜。

絶対言うと思った。