簡単に持ち上げられる体重の軽さが無性に悔しかった。
「……っく」
首が……圧迫されて苦しい。
「なんで、バスケやらへんねん!」
辺りはもう暗く、ザキの顔も見えなくなっていた。
「リョータは……お前はバスケしろや!!」
「っか!!!!」
苦しくてザキの腕から逃れようと必死にザキの手の甲に自分の手を重ねる。
離してくれ……。
ザキの手を自分から離そうとしたとき、パッといきなりザキの手は離された。
咄嗟のことで受身をとれずにその場にシリモチをつく。
解放された喉。
圧迫されてできなかった分を取り戻すように一気に息を吸い込んだ。
「ゴホっゴホっ……ゲホっ」
「あ〜!!すまん!!!つい興奮してしもて!!!
あ〜!!リョータ!!大丈夫か!!!!」
俺の目の前で勢いよく土下座を繰り返すザキ。

