「別にレッグスル−できなくてもいいじゃねぇか」
「なんでやな」
「お前にはリバウンドがあるだろ?」
「リバウンドは跳躍あって、力あれば誰でもできるやん?」
「誰でもはできねーよ」
ザキはそうなんかなぁっと呟きながら8の字にボールを回すことに悪戦苦闘していた。
俺はしゃがみこみ、そんなザキを眺めた。
「……俺は頑張ってもリバウンドに参戦できないし、ザキはドリブルがうまくない」
「……おいおい、面と向かって失礼やな」
「違うよ。得意なものと苦手なものがあって当然なんだってことだよ。
バスケは5人それぞれが得意とするものを使うスポーツだろ?」

