「そうだともかぎらねーよ」
もっと単純なもんだと俺は思う。
「そうなんかなぁ〜」
ザキはボールを弾ませダムダムと音を響かせた。
「少なくとも俺は、家にいたくないって理由でダチとつるみたくねぇ」
逃げ道として友達と付き合いたくはねぇな。
「ちょっと、どういうこと?俺にもわかるように喋ってーな」
「あ〜、うるさい。ほら、公園見えてきたぞ」
「もう、リョーちゃんったらミステリーなんやから」
「意味わかんねぇ」
「なんでよ!!わかってよ」
俺たちは近所の公園についた。
この公園が一番広くて、いつの間にか俺たちのバスケの練習場になってた。
スベリ台、ブランコ、砂場、シーソー……錆びついた鉄。
その年月をあらわすようにボロボロのペンキ。
ダム……ダム…………。