「俺だったら家出するね」


「俺も……。テストは常に90点以上はとれ。
友人はしっかり選べ。
頭悪い奴とはつるむな。
毎日塾に行け。……やもんなぁ」



「自分のしたいことくらい自分で見つけたいよな」


「縛り付けられすぎて嫌になったりしーひんのかなぁ」


「どーだろ。そういうことジョーは何も言わないし」


「でも、塾の前に絶対リョータん家来るってことは、家にはいたくないってことなんちゃう?」








薄暗い空。


ペタペタと俺たちの足音だけが響く。




ポツポツと電柱に取り付けられた街灯が道を照らす。