「え、え~いつから!?」

「一年以上前から・・・?」

記憶を辿る。

「忙しいとばっかり思っていたのに・・・いつの間に」

「誰にも話してない。って言うか話せなかったんだ・・・」

俺は今までの事をメンバーに告白した。

本当は俺達の出会いの経緯までは誰にも話すつもりはなかった。

何となくだけど誰かに話すのがもったいない。
 
公表できない様な付き合いではないけれど、何となく秘密にしておきたかった。

誰にも邪魔されず密かに二人の愛を育んでいきたかった。

「俺って変?」

一通り話した俺はメンバーに質問した。

「良いんじゃないの?どんな形の出会いでも。いい加減な気持ちじゃないんでしょ?」

スタジオ入りが遅くなったもう一人のメンバーは、俺の恋バナに途中参加だったのにも関わらず的確な質問をぶつけてきた。

「真剣だよ」

いつもの俺なら「マジ」っていう言葉を使うのに、よっぽどこの想いは重いのだろう。

「真剣」っていう言葉が自然に口から出てきた。