『貴斗!明日、デートしようよ!』
それは突然放たれた言葉だった。
学校で日向に
「友達いなくなるよ」
と、言われた日の夜のことだった。
裕美から電話がかかってきたんだ。
その第一声がこれ。
「どうしたんだよ?急に…」
『いや、久しぶりに貴斗に逢いたいなーって思って』
恥ずかしげもなくこんなことをサラリと言えちゃう裕美。
尊敬するよ。
「いいよ、俺がそっち行く」
『うん!分かった。
楽しみにしてるね!』
その日の電話はこれだけだった。
まあ特に話すことがあったワケじゃないから問題ないんだけど。
なんだか今日は疲れた。
部活があったワケじゃない。
いや、部活があってもこんなには疲れない。
なんて言うんだろう。
……気疲れ?
そんな感じ。