切なさの距離~友達以上、恋人未満~






「おーい


みんなよーく聞け~!」


山ちゃんが教室に入ってくると同時に叫ぶ。




「お前らな~もう明日が卒業式だからって浮かれすぎだぞー!!」


そう。

明日は卒業式。



素直になる、って決めたのに。

なのにあたし、まだ湯川に話しかけれてない。


ってかなんで湯川は話しかけてこないの?


やっぱりあたしは…ただの友達だってこと?

今じゃ、友達以下…?



「はぁ…」


そんなことを考えると余計に憂鬱になって。


明日は…卒業式。

それまでになんとか、スッキリさせたいな。


席替えをして湯川とはだいぶ前に席が離れた。



今のあたしの席は廊下側の後ろから2番目。

湯川は運動場側の前から2番目。


ここから人の間を縫って湯川がよく見える。



あたしは湯川の背中を見つめながらまた



「はぁぁぁぁ…」


と、大きな溜め息をついた。