日向はとめてくれると思ってた。

と、いうより俺は日向にとめてほしかったんだ。



日向が行かないでほしい。

そう言えば俺はY高を受けないつもりだった。


でもアイツは言った。



「湯川なんてどっかいっちゃえばいい」


って。


日向に俺は必要ない、って言うのか?


俺には…


俺には…


お前が、必要なのに。





「…くっそっっ!」


俺は固く握った拳で太ももを殴った。



足が痛かった。

でも、それよりも胸の方が何倍も、何百倍も痛かった。



俺は自分が思っていた以上に


日向が大切だったようだ。

日向が必要だったようだ。



俺は…思っていた以上に



日向がスキ…なんだ。