ったく…貴斗め。


勝手にあんなこと言いやがって。



アキの家から数分の公園に入る。


貴斗、何にも知らないのに



『いつもの公園で待ってるから』


なんて適当なこと言ってさ。


たまたま2人でよく来る公園があったから良かったけど、

ヘタしたら会えない可能性もあったのに。



アイツ、しっかりしてるように見えて実はどっか抜けてるし。

人に世話焼くなんて好んでやりそうもないのに、こんなことしてるし。


ってなんだかんだ言っても貴斗には感謝してる。


もし貴斗が電話してくれなかったら

俺はまだウジウジしてたかもしれない。


でも貴斗が電話してくれたおかげでなんかスッキリした。



今なら全部、話せるかもしれない。

ちゃんと、伝えられるかもしれない。



今でも好きだ、って。

大好きだ、って。