「ふぅ~…」


走り終え、深く呼吸をしながら息を整える。



「たーかとっ!!」



「…………んだよ」


コイツ、テンション高すぎな。

めんどくさい。



「そうやってブスッとしてると、モテねぇーぞ」


そう俺に言うのは増川。



「ご心配には及びません。」


これでも彼女いるから。


なんて言ったら、コイツはどんなリアクションを見せてくれるのだろう。




「はぁ?なんだよ、それ。

自分はモテるからって自慢か?」


誰もそんなこと言ってねぇーだろ、

と言いたかったがそれを飲み込む。

これ以上言うと余計うるさくなりそうだしな。




「夢大。あんたアホね。

スタイル良し、顔良し、運動神経良し。

非の打ちどころがない男よ?

彼女の1人や2人くらいいるに決まってるでしょ?」