なんで?
なんで?
「なんでぇぇぇ?!」
2人がそんな真面目だったなんて!
「あのね、日向。
受験生ってことは今までと一緒じゃダメなんだよ?
この大会が終われば、あたしたちはただの受験生。
これからは陸上のことばっかり考えてるワケにはいかないの」
アキの厳しい一言に一気に現実を見せられた気がした。
あたしのテンションはありえないくらいに下がっていく。
「ただ1つ。
勉強ばっかりしなくてもいい方法がある」
そんな夢大の言葉にあたしは顔を上げた。
勉強ばっかりしなくてもいい方法…?!
「この大会で必ず入賞して全国大会へ行けば、陸上の推薦でいい高校に行ける可能性がある」

