「もしもし?・・葵?」


センパイかと思ったけど


その声は壱だった。



「壱だよね?うん、どうしたの?」



「今日、行くんだろ?花火大会。」



そう聞かれるとは思っていなくて


返事に困って黙った。



沈黙が続く。




「俺も行くよ。だから、一緒に行こ?」



優しい声で壱が言った。