【短編】両想いにさす薬




和義がまだ

寝てたのもあるけど


なんとなく

電話の内容を聞かれたくなくて

ケータイを手に取り

外の通路に出た

ベランダなんて無い

小さなマンション

通路の脇の柵に寄りかかり



発信ボタンを押した



「すいません

今日

具合悪くて」



塾長は

怒ってたけど

体調不良じゃしょうがないって

別の先生に2人見てもらうからって


許してくれた

まあ

社会人じゃないし?

ただのバイトだし?

バイト代だってたいしたこと無いし?



でも

私って

だめだなあ



…でもこれで

今日は和義と


2人で過ごせる