鬼と龍

凪が何度も電撃を放つが、重力でレイまで届かない。
凪が、
「これならどうだ??ジクル!!」

槍の形を象った電撃が飛ぶ。しかし、
「重鎖」
重力で届かない。
まだレイは攻撃してこない。
逢が、
「鬼斬闇」
踏み込もうとした。
「重鎖」
（体が重い!!立っているのが精一杯だ。）
凪をチラッと見る。
凪も立っているのが精一杯みたいだった。
レイがかなりゆっくりと凪に近付いてきた。
（なんだ??アイツかなり動きが遅いぞ。）

凪の目の前にきて、手に持っている槍で、凪を突く。何度も。凪の悲鳴が木霊した。
逢が叫んだ。
「止めろ!!
殺るなら俺を殺れ!!」
レイが笑って、
「ククク……関係ないね。お前は、コイツの死ぬ所をただ見ていろ。ククク」

（クソ～～。なんとか何ねのかよ。）
〈ドクッ〉
頭の中から、
『お前何も守れない。お前は一人だ!!
どけ。お前は何もできない。』

また意識が遠のいていく。