私の声に、壱耶は顔を上げた。



壱耶の顔は、夕陽に照らされているわけでもないのに真っ赤だった。



「俺は魅羽を愛してる。一生、一緒にいたいと思ってる」



一生、一緒に…



壱耶もそう思ってくれてたんだ…!



嬉しくて、少し視界がぼやけた。



「でも俺は…マフィアの跡取りになるかもしれない」



「うん」



マフィアの子なんだから、それは充分にあり得る。



「もし俺らが…結婚、しても」



「うん」



「俺は、どっかの誰かに殺されちまうかもしれない」



「…!!」



壱耶の言葉に、背筋がゾクリと震えた。