ー魅羽ー



「バイバイ、魅羽♪」



「バイバイ、結菜!」



私は結菜に手を振って駆け出した。



「えっと…ここらへんのはずなんだけど…」



ポケットを探って、1枚の紙切れを取り出した。



亮さんに書いてもらった、壱耶の家までの地図。



「この角を曲がって…」



曲がった先に、壱耶がいた。



「いち…」



声をかけようとした。



でも…



壱耶と一緒に家から出てきた人影に、私は目を疑った。



嘘…



レイン…!?