結菜の言葉に、私は首を振った。 「無くしてないと…あっ!!」 「なっ、何!?」 思い出した…! 確か落とした鏡を海堂先生が拾ってくれて… そのまま海堂先生が持ってったんだ!! 「なぁんだ、無くしたかと思った」 「だから、何が?」 結菜はびっくりしたように私を見てる。 「何でもない!行こっ」 「えぇ?ちょっ…魅羽?」 ぐいぐいと結菜の腕を引っ張る。 何だかわかんないけど、海堂先生のあの顔のことは誰にも言わない方がいい気がした。