PURE ~ずっと忘れない~

外は、すっかり暗くなっていて、街灯が燈っていた。

「心配すんな。大丈夫だよ?きっと。」

そう言って、あたしを抱きしめてくれた。


美月の事が、心配で仕方ないあたしの

心の中を見抜いたかの様に、優しく頭を撫でてくれた…。


「何か、あたしまで怖くなってきた。」
「別に、お前が出来た訳じゃ無いんだから…。」


「そうだけど…。でも、友達が妊娠してて、不安でいっぱい
なんだよ?」

直樹君の背中に手を回して、強く抱きしめたんだ。

少しでも、不安が消える様に…。


「なる様に、なるんだから、心配すんな。」

直樹君も抱きしめた腕に、少しだけ力が入った。

そして、街灯の下で、あたし達はキスをした。