何か、考え事をしてるかの様に、何も言わなくなった。

「直…樹君?」

「分かった…。そうだよな。亜紀、まだ…高校生だし、俺ら夫婦じゃない訳だし、亜紀が此処にずっと住むのって、おかしいよな…。」

何か、いつもより、無理して笑ってる。
そうなんだ…あたしはまだ、高校生で、何も持ってないあたしは、子供なわけで…。

何か、悲しくなってくる…何で、まだあたしは高校生なんだろう…。

「亜紀…。出会った頃に戻るだけだから、そんな悲しい顔すんな。

それに、亜紀には家族がいるだろ?

もう大丈夫だから。
あの家には、亜紀の居場所が、ちゃんと有るから…。」