「ほら…お母さんに逢ってこいよ。
ちゃんと、現実を

受け入れないと…。」

直樹君が、そっとあたしの背中を押してくれた。

「うっ…うん。」

足を動かそうとするけどの中々動かない。

直樹君が、あたしの背中に手を回して、
お母さんの眠るベッドまで連れて行ってくれた。

人の人生なんて分からない…。

元気にしてた人が、一瞬でこんなになってしまうんだもん。