「あら、そう…。


真紀ちゃんは、もっと上を取れるのにねぇ…。」


溜息を付きながら、洗い物をする母親。

やっぱりね…。


いつもこうだ。


何をしても、どんなに頑張っても、この家で認められる事はない。


うちの家系は父と母、どっちも頭が良くて、親戚一同秀才らしい…。


その中で出来の悪いあたし。


小さい頃から耳にタコだ!


「あなたは、誰に似て出来が悪いのかしらね…。」って。