そんな時、ドアが開いて、直樹君が帰ってきたのかと期待をした。

「ちわっす!亜紀ちゃん、元気してる?」

里沙ちゃんだった。
「里沙、遅いよ!」
美月が怒る。

「ごめぇ~ん。バイト長引いちゃってさぁ…。店長、マジ最悪!」靴をぬぎながら、文句を言っていた。

「亜紀ちゃん、心配したよ?

何回電話しても、全然出ないしさぁ。」
「ごめんね?里沙ちゃんにまで、心配かけちゃったね…。」
美月から離れて、涙を拭いた。

「友達の一大事だもん。気にしないで?
しっかし、直樹は

ムカつくわ!

今、友達の家に厄介になってるみたい。
お前は、子供かっつうの!

駅前でケーキ屋さん有ってね、そこの

ケーキがヤバイ位
美味しいって、姉貴に聞いたから、買ってきた。食べよ?

少しは、甘いもの食べて、元気出して、直樹を殴りに行くよ?」

冗談混じりに語ってる里沙ちゃん。

あたしは、一人じゃないんだね。

こんなにも、大事な友達がいる…。

元気出さなきゃね。