夏休みが開ける少し前。 あたしは美智の家を訪ねた。 「葉月ちゃん、久しぶり♪美智なら部屋にいると思うから上がって?」 美智のおばさんがあたしを家に上げてくれる。 「お邪魔します。」 あたしは1年程前から通い慣れた階段を登り、美智の部屋のドアをノックする。 「葉月?どうぞ、入って。」 美智の声を確認して、あたしはドアをあけた。 「久しぶり、元気?」 「うん、大丈夫。ってか、今日はどーしたの?」