色つきリップ〜紅い唇〜

 


「バカっ!!」


急いで胸の前に両腕を交差して隠しながら、顔を真っ赤にしてわたしは叫んだ。


「大野のヘンタイ!バカ!エッチ!」


恥ずかしくて


恥ずかしくて


言葉だけじゃ足りなくて


胸を両腕でガードしていたわたしは


隣の大野の肩に頭突きをする。


「イテッ!つーか、お前が『どこが変わった?』って聞くからだろ!」


肩に置いたわたしの頭を持ち上げられて


多分わたしの顔は真っ赤で


恥ずかし過ぎて


涙なんかも浮かんで来て





わたしを


見ないで