色つきリップ〜紅い唇〜

 

「よし、行くか!!」


わたしの手を取って、大野が嬉しそうに声をあげた。


「え?ど、どこに!?」


「ホテルだけど?」


「ま、ままま待ってよ……」


「何を『待って』って?」


俯くわたしの顔を大野が覗き込む。


「まだ……もうちょっと、だって……」


何て答えたらいいかわからないわたしの髪の毛を、大野がくしゃくしゃと撫でる。


「美咲ならそう言うと思ってた」


「大野……」


「まぁな、オレも今は手首負傷してるからな、もうちょっと待つか!それに……」


「それに?」