色つきリップ〜紅い唇〜

 


試合の帰り、大野と二人で歩く道で


「……終わった、な……」


淋しそうに大野が呟くから


「……慰めてあげようか?」


少し意味深に言ってみた。


「……マジで!?」


「うん、泣いていいよ?」


「……いや、やめとく」


「なんで?」


「『慰める』のはオレの仕事だからさ」


「そっかぁ」


「……いや待てよ?お前の胸に顔を埋めて泣く、っていうのもそれはそれで……」


「……泣いてみる?」


大野の顔を下から覗き込んで、わたしはにっこりと微笑んだ。