色つきリップ〜紅い唇〜

 


「わかったらさっさと帰れ」


驚いて足を止めたわたしを見ようともせず、大野は歩き出す。


大野の背中が体育館の出口を抜けて、その姿が見えなくなった。


「……待ってよ」


わたしはそう呟いて、大野の見えなくなった背中を追い掛けた。


置いて行かないでよ


大野……