色つきリップ〜紅い唇〜

 


「うぜーから泣くなよ」


「大野、保健室行こ?」


「……本当に何ともねえし」


「大野、お願いだから……」


泣きながら大野を見つめて言った。


「心配だから……」


「……クソッ、行けばいいんだろ、行けば」


大野はそう言うと立ち上がり、体育館の出口に向かって歩き出した。


「大野キャプテン、美咲先輩も……どうしたんですか?」


部員の一人が声をかけて来た。


「あ……大野ケガしてるから保健室連れて行くね」


「え!?ケガ?キャプテン、試合前ですよ大丈夫ですか?」