色つきリップ〜紅い唇〜

 


わたしは大野の言葉を無視して、大野のTシャツを捲くり上げた。


「なに……これ……」


背中一面に広がった青アザ。


「触んなって言ってんだろ……ツッ!」


大野のTシャツを持つ震えるわたしの手を、大野が乱暴に払いのけたその時、大野が自分の右手を押さえながら顔を歪めた。。


「大野、右手……」


「……」


大野のケガを目の当たりにして、堪えていたわたしの涙が溢れ出る。


「大野、ごめ……」


「うるせーよ、何ともねーよ」


「わたしのせいで……」